肩こりとは何なのか。一般的に肩凝りとは首から肩にかけての不快感を表現しています。首や肩の筋肉が緊張し、頭痛やめまい、耳鳴りなどその他の症状を併発している方も多い。天白接骨院に施術に来る方はストレートネック、長時間のデスクワーク、寝不足、ストレス、運動不足により肩こりに悩まされている方が多い。中には頚部のヘルニアや狭窄症など、注意すべき疾患に気づかずに来院される方もいらっしゃいます。
運動することで改善する場合は単純に筋内の血流不足であるし、運動不足による肩こりの方は決して少なくない。運動と言ってもウォーキングなどでは改善せず、無酸素運動、いわゆる筋力トレーニングが肩こりの方には有効です。
しかし、実際に当院に来られる方の多くは仕事や家事などで多忙のうえ、疲れもたまり、とてもジムに通う余裕などないとおっしゃる方が多い。当院で固まっている関節を動くように調節し筋肉の流れを良くする施術を行い、なるべく簡単にできるホームエクササイズをお伝えして高い効果を出している。
ストレートネックなど構造的に問題がある場合、肩こりは運動だけでは解消しない。頚椎や脊柱、肋骨の関節運動を正常化する必要がある。
残念ながら、成長する過程でストレートネックになっている場合、後から骨格の構造を治すことは難しいのが現状です。昨今様々な治療院でストレートネックが元に治るかのような宣伝を行っているが騙されないように注意すべきです。多くの患者様が、他の治療院で回数券を購入し、ストレートネックが治ると信じそこに通ったが、結局治らず当院に来院されます。
徒手療法で介入できるのはあくまでもストレートネックによる関節、筋肉へかかる「負担」を減らすこと、関節や筋肉の状態をその方のベストな状態に保つこと。
決して短絡的に治らないと決めつけているのではなく、様々な技術セミナーに大金と膨大な時間を割いて受けてきた結果、現時点で私はそう考えている。構造を変えることは非常に難しく、負担のかかる構造に介入するにはAKA療法を中心とした関節テクニックが最善だ。そう考えています。普及しないのは技術の難しさのためです。
また、関節や筋肉をベストな状態に保つことは、関節の変形、椎間板ヘルニアや狭窄症への移行リスクを大幅に減らすことができ、これは手術を回避することにもつながるため、非常に大切な施術なのです。
くれぐれもストレートネックなど「体の構造を変化」させることができると宣伝する高い回数券の購入をしてしまわないように気を付けてほしい。
首を支えているのは関節やじん帯、筋肉だが、筋肉の役割が非常に高い。肩こりのある人は筋持久力が低下していることが分かっています。筋持久力を担うタイプ1繊維が減少、変性しているのがわかっています。
首を支える筋の疲労により筋繊維タイプ1が疲弊し、筋持久力の減少が生じていると考えられる。そういった観点から持久力を担う赤筋繊維を活性化するハイボルテージをAKA療法とマッサージのあとに行うことで肩こりの改善具合に高い効果を出すケースが少なくない。
この場合ハイボルテージは血流量の改善と赤筋繊維の活性化の両方にアプローチする意味を持っている。もちろん筋肉だけでなく、その奥にある関節の機能低下を改善し、しっかり正しく動く状態にしておくのが最も大切。特に第一肋椎関節。ここが肩こりの人は動かなくなっている。ちなみに寝違えの人も第一肋椎関節が機能不全に陥っていることが非常に多い。また、食いしばりなどで顎関節の機能低下や、アゴの筋肉が硬く首が凝っているケースもあります。その場合は顎関節へのアプローチ、顎周辺のマッサージを行います。頭痛や手のしびれなどは、頚椎以外に、肩周辺の筋肉の硬さが引き金(トリガー)となり引き起こしていることがあります。過去の研究では、肩甲骨内上角部に食塩水で刺激すると後頭部、肋骨の神経痛。前腕尺側の痛みが出たそうだ。いわゆるトリガーポイントです。このトリガーになっている筋肉の硬結を緩めることで症状が改善することも多くあります。
関節機能が高まるとその後の筋肉へのアプローチが非常に高い効果を発揮します。
- AKA療法により関節機能の正常化
- マッサージとハイボルテージにより筋肉の血流量増加
- ストレッチにより柔軟性獲得
私の施術は、患者様により施術内容や順序は変動するが概ねこういった流れです。2のマッサージで筋肉だけ揉み解しても、奥にある関節が機能低下を起こしていれば、持続的で高い効果は望めない。これが揉みほぐしのリラクゼーションサロンでは、その場だけ気持ち良いが元にすぐに戻ってしまう方が多い原因です。
ちなみに論文ベースでもマッサージのみでなく、マッサージ+ストレッチ等、組み合わせて行うのが治療成績が良いようですね。
このブログが参考になれば幸いです。
<参考文献>
神田 賢他「若年女性の慢性肩こり有訴が頸部に影響を及ぼす因子」理学療法科学 35(4): 483–487, 2020
James Camarinos「The effectiveness of manual therapy for neck pain: a systematic review of the literature」J Man Manip Ther. 2009;17(4):206-15. doi
遠藤達也他「肩こりに対する物理療法が上部僧帽筋の弾性率に及ぼす即時的な影響」(Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集))
黒木麻衣「僧帽筋上部線維の筋疲労に対するストレッチ効果の検証」関東甲信越ブロック理学療法士学会 28 (0), 24-24, 2009社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
