ひざに水がたまる場所
日曜日、膝関節をテーマとした勉強会に参加し、膝蓋上嚢(しつがいじょうのう)の触診技術と超音波画像診断(エコー)による観察方法について学んできました。
膝関節の痛みや腫脹を訴える患者様は非常に多く、日常診療においても遭遇する機会が多い症状です。
特に患者様からよく聞かれる言葉に、
「膝に水がたまっていますね。」
というものがあります。
しかし、「水がたまる」という現象は病名ではありません。
実際には、炎症や外傷、変形性膝関節症、半月板損傷など様々な病態によって滑膜から関節液が過剰に産生される結果として生じる関節水腫です。
この関節液は膝関節内を循環し、比較的容量の大きい膝蓋上嚢(しつがいじょうのう)へ貯留することが多くあります。
膝蓋上嚢は膝蓋骨の上方に存在する滑膜腔であり、正常でも関節液が存在しますが、炎症が起こると容易に膨隆し、触診でも確認できるようになります。
今回の勉強会では、この膝蓋上嚢に対する正確な触診技術を繰り返し練習しました。
腫脹を評価する際には、
・本当に関節液なのか
・滑膜肥厚なのか
・脂肪体や軟部組織の腫脹なのか
・皮下浮腫なのか
これらを区別することが重要になります。

視診だけでは判断できないことも多く、触診技術の精度が診断の第一歩になります。
超音波画像診断装置(エコー)を用いても膝蓋上嚢をリアルタイムに観察しました。
エコーでは、
・関節液の貯留
・炎症の状態
・筋の滑走不全
・大腿四頭筋腱と膝蓋上嚢の位置関係
などをリアルタイムに確認できます。
MRIのような大掛かりな検査ではありませんが、運動時の変化を観察できることや、その場で患部を評価できることは超音波診断の大きな利点です。
近年、整形外科領域では運動器エコーの重要性が年々高まっています。
従来はレントゲンが中心でしたが、レントゲンでは描出できない軟部組織や関節液、靱帯、腱などを観察できることから、診断精度向上に欠かせないツールとなっています。
もちろん、画像だけで診断することはできません。
患者様のお話を伺い、徒手検査を行い、触診で確認し、その情報を超音波画像と照らし合わせることで、初めて病態をより正確に把握することができます。
私自身、柔道整復師として常に感じていることは、
「正確な治療は、正確な評価から始まる」
ということです。
症状だけを見るのではなく、なぜその症状が起きているのかを評価し、その原因に対してアプローチすることが重要だと考えています。
今後も最新の知識や技術を積極的に学び続け、患者様により質の高い施術を提供できるよう研鑽を重ねてまいります。
膝の腫れ、膝に水がたまったと言われた方、原因が分からない膝の痛みでお困りの方は、お気軽に天白接骨院までご相談ください。
