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ぎっくり腰
以下のような腰痛は急性腰痛、いわゆる「ぎっくり腰」の可能性が高いです。
- 物を拾おうとして腰に激痛が走った
- 立ち上がろうとした際腰に激痛が走った
- 朝軽い違和感だったのに夜になったら急に痛みが増してきた
- 体の向きを変えた際、腰に激痛が走った
ぎっくり腰は上記のような事が原因で起こります。雑誌や小物を拾う、くしゃみをする等、簡単な動きでも生じます。ドイツ語で「魔女の一撃」と言われるほど激しい激痛でしばらく動けなくなる方も多いです。寝返りなども困難でトイレに行くのもためらう方が多いです。
ぎっくり腰は正式名称ではありません。急性腰痛の総称です。
日本整形外科学会のホームページによればぎっくり腰は
「痛みの原因はさまざまで、腰の中の動く部分(関節)や軟骨(椎間板)に許容以上の力がかかってけがしたような状態(捻挫、椎間板損傷)、腰を支える筋肉やすじ(腱、靱帯)などの柔らかい組織(軟部組織)の損傷などが多いと考えられます。」
としています。
なぜぎっくり腰になるのか?
ぎっくり腰になる方は、以前から腰の状態が悪く負担がかかっていて発症する方が多いです。また、若いスポーツ選手でもオーバーワークにより過負荷の状態が続くことによりぎっくり腰を発症し来院されるケースも多く見られます。
時々「前回のぎっくり腰ほど痛くないからこれはぎっくり腰ではない。」とおっしゃる患者様もいらっしゃいますが、ねん挫やダメージ具合により痛みレベルは変わります。
「小ぎっくり」と「大ぎっくり」のようなイメージにするとわかりやすいでしょう。
ぎっくり腰に対するストレッチ
ぎっくり腰になった瞬間は、痛みでとてもストレッチになる気になりません。
痛みで筋肉が固まってしまっているので、伸ばした方が良いと理論的には考えられますが、無理に伸ばさず少しづつ可動域を広げていくくらいの気持ちで良いです。
また、痛みが悪化する場合は直ちに中止するべきです。
施術をして、痛みが落ち着き、動かすのに恐怖心が無くなってきてから、ストレッチをして行きます。
その場合も、どの筋肉をどのように伸ばすのか、強さや時間等は患者様のケースにより様々です。
ストレッチの種類もたくさんあり、防御性収縮で硬くなっている筋肉をターゲットに伸ばします。
整形外科によってアドバイスが違うのはナゼ?
ぎっくり腰は、繰り返すこともあり、受診する病院を変える場合もよくあります。
整形外科を変えた際、ぎっくり腰に対するアドバイスが180度変わり患者様が戸惑うことがあるようです。
下記はぎっくり腰になり、整形外科に受診した患者様によく聞かれる質問です。
A整形外科レントゲンを撮った後、コルセットを渡され、安静にしておくように言われた
B整形外科レントゲン撮影後、コルセットをせずに、痛み止めとシップを貰ったが、安静にせず平常通り動くように言われた
このどちらが正しいのでしょうか?
現在では、ぎっくり腰になった後は、安静にせずに通常通り日常生活を送った方が、痛みが無くなるまでの期間が短いという調査も数多くあります。
しかし、椎間板性のぎっくり腰は特に痛みが強く、炎症を鎮めるためには安静期間が必要です。
当院では、そういった方には、無理に動かずに安静にして、炎症が静まるのを待ってから動き出すことをおススメしています。ぎっくり腰はあくまでも総称で、痛めた個所や重症度に合わせリハビリ方法は変わるのです。※整形外科を受診している患者様は、その指導に必ず従うようにお伝えしています。
当院でのぎっくり腰に対する施術法
治療期間の目安は1日~1週間程度です。※正常な日常に復帰できるまでの目安
炎症を回復させるマイクロカレント療法
ぎっくり腰の患部は強い炎症が起きています。マイクロカレント(微弱電流)は人体の回復を早める効果があり、炎症からの回復を促進します。
また、腸腰筋など、マッサージでは届かない深部の筋肉に刺激を与えたるためハイボルテージという高周波電気療法も使用します。

通常の医療機関にはない電気療法でです。
関節に対するアプローチ
急性腰痛に対する施術法として、AKA療法は非常に効果的です。
ぎっくり腰の患者様は、痛める前に骨盤や腰椎など関節の機能の低下、筋肉の疲労があります。
体の慢性的な機能障害には気づいていた人もいれば、まったく気づいていなかった人もいます。

椎間関節の関節包を、挟み込んでしまっている場合も関節の機能障害に含まれます。
AKA療法により、腰の骨の正しい動きを出すことは、腰痛からの回復にとても大切です。
重度の椎間板性の痛みの場合は、症状が重くなることが多く、炎症の鎮静化や関節機能を正常化する施術に加え、1週間ほど安静にする日数が必要です。
筋肉に対するアプローチ
腰痛になっている方は以前から腰が重かったとか、張っていたなど、元々腰の筋肉が固かった場合が多くあります。
痛めた個所は炎症が起きており、腰の筋肉のみを、力いっぱいマッサージするのは、リスクが非常に多く危険です。
当院では、トリガーポイント理論に基づき、腸腰筋と呼ばれる「もも上げをする筋肉」や、「お尻の筋肉」など体を伸ばせなくなっている原因となっている筋肉にアプローチし、最後に痛めている腰の筋肉を緩めるアプローチをします。