日頃、接骨院の患者様と接していると、側湾症「そくわんしょう」に出会うことが少なからずあります。
側湾症は原因がよく分かっておらず、遺伝子の変異等が疑われています。
「子供の肩の高さが違う」
「お辞儀したときの背中の盛り上がりに左右差がある」等をきっかけに発覚するケースが多いです。
治療方法は強制装具や手術があります。
手術はひどいケースのみで、成長期に真っ直ぐな状態にして固定する器具をつけて生活するのが主流な保存療法です。ちなみに、接骨院の患者様で、思春期に装具をつけて生活してきた方がいますが、全く治っていません。
遺伝的要因や遺伝子の変異が言われていますが、骨盤が片側だけ小さい、足が片方だけ短い、その結果体が傾き、側弯となるケースもあり、原因はまさに十人十色でしょう。
この場合の側弯は機能性側弯といい、遺伝子由来の特発性側弯とは区別されています。
しかし日頃施術していて、特発性側弯と診断されていても脚長差があったり、骨盤の大きさに左右差が見られるケースもあり、個人的には完全に区別するのもどうかと思っています。
足が片方だけ短い場合、なんちゃって整体でボキボキして引っ張って
「ほら!体のゆがみが整いましたよ!」
なんて言われたところで、治りません。歪みは増大します。
片側短くて正解なのに、無理に揃えるわけですから、当然傾きますよね。悪化します。
足の長さのみをメジャーで測る方法もありますが、やはりまずは、側湾症の専門医に診てもらうのが良いと思います。
各種画像検査等により、出来るだけくわしい原因を特定してもらいましょう。
足の長さが左右違う場合は足底板などで足の長さを調整するのが良いですし、骨盤の大きさに左右違いがある場合は、座った時にクッションなどで、骨盤を水平に保つ対処をすべきです。
小児の側弯に限らず、大人の側弯に対しても対処方法は同じです。
構造そのものが歪んでいるのに、見かけ上、まっすぐにする事に固執してはいけません。
そういう整体院や、リハビリを行うところも行ってはいけません。
また、装具をつけていても、治ってない側弯症の方がいると初めに言いましたが、必ず装具はつけるべきです。装具の上の段階の治療は手術しかないからです。
では、小児で体の傾きや、背中の盛り上がりに左右差がある場合どうしたら良いのでしょうか?成長期の場合、せぼねの柔軟性とバランスの良い筋肉をつけていくのが一番良いでしょう。
側弯を治すという事に注目した場合、野球やサッカーなど、左右非対称のスポーツをやり込むのは、少し疑問ですね。やってはいけないという意味ではありません。フォローが必要です。
曲がっているということは、必ず関節の不具合や筋肉のアンバランスが生じています。天白接骨院では背骨を緩め、動きを回復させる施術を行い、エクササイズをお伝えします。
スーパーキッズのメニューである、各種アニマルウォークや逆立ち、三点倒立は、左右対称の運動であり、せぼねを全て使うバランス力を鍛える種目です。
側湾症に限らず、幼少期に行う運動は人生を左右します。お子様の大切な成長に、少しでも貢献できるメニューを今後もブラッシュアップしていきます。