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ぎっくり腰とは何なのか

この時期急激に増えるぎっくり腰の患者さん。簡単に言えば急激に体温が下がり始め、体が寒さについていかないのだろう。

そもそもぎっくり腰とはなんなのか。

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筋肉の損傷なのか、椎間関節の痛みなのか。椎間板性の痛みなのか。

日本整形外科学会のホームページによればぎっくり腰は

「痛みの原因はさまざまで、腰の中の動く部分(関節)や軟骨(椎間板)に許容以上の力がかかってけがしたような状態(捻挫、椎間板損傷)、腰を支える筋肉やすじ(腱、靱帯)などの柔らかい組織(軟部組織)の損傷などが多いと考えられます。」

としている。

要するにぎっくり腰で痛めている場所はケースバイケースということだ。

兵藤ら1)によればぎっくり腰の患者さんの70%が椎間板の損傷による痛みだったとしている。

また,山下2)は「腰椎伸展により関節包の上方部に大きな張力がかかる一方,腰椎屈曲時には関節包の張力は顕著ではない」としている。

このようなことから、屈曲時の激痛は関節包由来の痛みの可能性は下がるのではないかと考えている。もちろん関節包を屈曲時に挟み込むインピンジメントによる痛みを当然考慮しないといけない。また、炎症を起こしている場合、軽度な圧でも痛みを感じるため、通常では張力がかかるとは言えないわずかな振動でも痛みを感じているかもしれない。

ただ傍脊柱筋に圧痛がない症例で、腰部中央を含む両側性腰痛を呈する、このような臨床所見を有する「ぎっくり腰」は,椎間板性である可能性が高いと思われる.

日頃の現場での肌感では、椎間関節だけでなく椎間板由来の痛みを抱えている患者さんも相当数いるはずだ。

一昔前、ぎっくり腰はコルセットを巻いて安静に、基本だったが、様々な研究により今では動いたほうが痛み消失までが早いと言われている。しかし、椎間板損傷がぎっくり腰の原因の場合、一周回って回復まで椎間板に負担をかけるべきではないといえる。

大切なのは、損傷部位がどこなのかだ。

筋肉が過緊張している場合以外にも、椎間関節由来の場合、椎間関節の機能不全が痛みの原因となっており、動くことで改善していくケースが考えられる。

私は通常、椎間関節由来のぎっくり腰を疑うケースの場合、椎間板由来の痛みとの鑑別をしっかりするために  

・片側のみの痛み

・ワンポイントの痛み

・傍脊柱筋の圧痛

をチェックしている。ケンプテストでも椎間関節性疼痛の鑑別診断にはなるが、ぎっくり腰の場合は、そもそもケンプテストの姿勢自体が取れないため除外している。

〈参考文献〉

1)兵藤 弘訓他「いわゆるぎっくり腰は椎間板性疼痛か」日本腰痛会誌,8(1): 106 –114, 2002

2)山下 敏彦「椎間関節性腰痛の基礎」日本腰痛会誌,13(1): 24 - 30, 2007

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鈴木

国家資格【柔道整復師】1985年生/男児二人の父。 大学在学中にリハビリの世界に興味を持ち徒手療法の世界に飛び込みました。AKA療法を駆使して体の痛みの根本にアプローチ。プロスポーツ選手のケア実績多数。慢性的な肩こりや腰痛で苦しむ方は非常に多いのに、病院では相手にされない方が多いのが現状です。医学的根拠に基づいたアプローチにこだわり、痛みや不調の治療に日々全力を注いでいます。ライン受付は24時間対応可能です。お気軽にお問合せください。

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